コンタクトレンズの装用形態(時間)に関して言えば、終日装用と連続装用に分けられます。
終日装用とは、レンズを朝装着して寝る前には取り外すことで、連続装用とは朝装着して就寝中も付けたままで、次の日も引き続き使用することです。
終日装用している間は、瞬目による涙液の交換もあり、酸素透過性のさほど高くない通常のSCL(ハイドロゲルSCL)でも、使用上の注意を守れば安全に装用する事が出来ます。
ところが連続装用となると、夜間就寝中は瞬目による涙液の交換も無く、夜間は涙液分泌も減少するという過酷な環境になり、コンタクトレンズの装用は決してお勧め出来ません。
連続装用はどうしても必要性のある人や、うっかり寝てしまうことのある人に限るべきで、通常は終日装用にしているに越したことはありません。
連続装用にとって1番重要な要素は酸素透過率Dk/t値が高いことですが、その他ドライアイやアレルギーの有無等も関係してきて、快適に連続装用出来るかどうかは個人差がありますので 、詳しくは眼科の医師にご相談下さい。
また高酸素透過性ハードコンタクトレンズでも、連続装用可能と表示されているものが有りますが、寝ている間にずれたり、紛失したりする恐れも無いとは言えませんので、使い捨てでないO2レンズの連続装用はやはりお勧め出来ません。
ただしDk/t値 が高ければ高いなりに、安心して長時間装用出来ることは間違いありません。 (徹夜しても、そのまま寝てしまっても大丈夫だという安心感はあるでしょう。Dk/t値の低いレンズだと、次の日の朝角膜上皮障害で痛くて眼が開けない、等となる可能性も大です。)
SCLの素材の所でシリコンハイドロゲルSCLの酸素透過率Dk/t値が高いことを述べましたが、連続装用 が可能であるためには、高いDk/t値が必要で、水の酸素透過係数Dk値は80ですがそれ以上は必要でしょう。
当店で取り扱っているコンタクトレンズでDk/t値が100程度以上のものは、シリコンハイドロゲルSCL全種と高酸素透過性ハードコンタクトレンズがこれに相当しますが、詳しくは各種コンタクトレンズの特徴のところに示しておきました。