ソフトコンタクトレンズを素材の性質から分類すると含水率が高いか低いか、イオン性か非イオン性かで4つのグループに分けられ(FDA分類)、以下の様な特徴があります。
グループ Ⅰ 低含水(含水率50%未満)、非イオン性
全てのシリコンハイドロゲルSCL ,アイミー2ウィークアビュー、メダリストプラス、Eye coffret 1day UV,2ウィークファイン アルファトーリック,SEEDスカイ
グループ Ⅱ 高含水(含水率50%以上)、 非イオン性
バイオトゥルー ワンデー、デイリーズアクア コンフォートプラス、フレッシュルック デイリーズ、デイリーズアクア コンフォートプラス トーリック、デイリーズアクア コンフォートプラス マルチフォーカル、メニコン ソフトS.
グループ Ⅲ 低含水(含水率50%未満)、イオン性
現在当店で取り扱っているレンズでは該当するもの無し。
グループ Ⅳ 高含水(含水率50%以上)、 イオン性
ワンデーアキュビュー モイスト、アイミー アクアフォースUV、ワンデーピュア うるおいプラス、2ウィークアキュビュー、2ウィークピュア うるおいプラス、ワンデーアキュビュー ディファインモイスト、2ウィークアキュビュー ディファイン、ワンデーピュア うるおいプラス 乱視用、ワンデーアキュビュー モイスト 乱視用、ワンデーアキュビュー モイスト マルチフォーカル、
高含水率のSCLは、柔らかく装用感が良いが、乾燥し易く、耐久性は弱めで破れ易く、汚れは付き易い。
低含水率のSCLは、硬めで装用感は劣るが、乾燥しにくく、耐久性があり丈夫で破れにくく、汚れは付きにくい。
イオン性のSCLは、蛋白質の汚れが付き易いが、角膜形状になじみ易く装用感は良い。
非イオン性のSCLは、汚れが付きにくいが、角膜形状になじみにくく装用感はやや劣る。
グループⅠとグループⅣとは対極的なSCLと言えますし、そのタイプの製品の種類も多いので、簡単に一般的なイメージを述べますと、
グループⅠのSCLは、(低含水率で非イオン性なので)、硬めで比較的角膜形状になじみにくく、装用感はやや劣るが、乾燥しにくく汚れが付きにくく長時間装用に向いている。また耐久性があり丈夫でやぶれにくい。
グループⅣのSCLは、(高含水率でイオン性なので)、柔らかく角膜形状になじみ易く、装用感はとても良いが、乾燥し易く汚れが付き易いため長時間の装用にはあまり向いていない。また耐久性は弱めで破れ易い。
グループⅡとⅢのSCLはグループⅠとⅣとの中間的な性質を持っていると言えます。
グループⅡのSCLは、(高含水率で 非イオン性 なので)、柔らかく装用感は良く、乾燥はし易いが、汚れは付きにくいという性質なので、 グループⅣの様なSCLが希望だけれども汚れが付き易くて困るという場合に適しています。
一般的には以上の様な特徴がありますが、新たな技術(レンズ素材の工夫、表面処理、うろおい成分、レンズデザイン等)によって、これらは必ずしも当てはまらなくなって来ています。しかし、そのレンズのおおよそのタイプを知るのには今でも大変重宝します。
グループⅠに属するシリコンハイドロゲルSCLは、酸素透過性が非常に高いと言う特徴がありますが、最近のものは新たな技術により装用感も非常に良くなっており、グループⅠとⅣの長所を合わせ持っているものも出て来ております。(デイリーズトータルワン、ワンデーアキュビューオアシス等)